(一)この世界ごと愛したい
戦での裏話に花を開かせつつ。
私たちはるうの見つけてくれた宿へお邪魔することになり、各々お風呂に入ってまったり団欒。
るうと過ごすのはいつものことだけど、ここにハルがいるのが新鮮で。
新鮮とは言っても、二年前までは常にこんな感じだったんだけども。
「…化粧落としたら二年前と大差ねえな。」
「何それ悪口?」
「馬鹿、褒めてんだよ。」
「なんか褒められてる気がしないなー。」
見た目の成長はないってことじゃんねー。
外見に関して努力は何一つしなかったから、それは仕方ないのか。
「…明朝出発でいいか?」
「そうだなあ。」
「……。」
何も言ってないのに、二人が何故か私を見る。
「え、なに?」
「リンまた丸三日寝るなんてことあるか?」
「三日って…そんな消耗すんのか?」
「あの時は寝てなかったのもあったからね。今回は大丈夫だと思うけど。」
私が起きないと出発出来ないことを危惧して、大丈夫かと聞いてくれたんだろうか。
「じゃあ早めに寝るか。」
「あー俺も疲れた。」
「……。」
るうが取った部屋は一部屋だけ。
だからみんなでここで寝るんだろうけど、そんないつもの日常が私には愛しく思える。
「早く来いよ。」
「わあっ…!?」
ハルに引っ張られて、私は布団の中に押し込まれる。