(一)この世界ごと愛したい
久々に再会したみんなを見送って。
それから、城の重役たちも今日のところは解散となりこの場から去って行く。
この場に残ったのは家族とるうだけ。
「三人とも疲れたでしょう?今日はゆっくり休みなさい?」
「ママありがと。夜ご飯は一緒に食べようね!」
「ええ、もちろん。」
ママが旅から戻った私達を気遣って、休むように言ってくれたので。
各々個人の部屋へ帰ってきた。
私の部屋は相変わらずで。
アキトにこの部屋見られたら、また色気ねえって笑われるんだろうな。
部屋に備え付けられた浴室でシャワーを浴びて、動きやすい服に着替える。
「…よし。」
私はこっそり城を抜け出す。
城の裏手を少し進むと山がある。
この山は昔ハルとよく来たことがある山で、修行にはもってこいだ。
まだ日は落ちてないし明るいから見えにくいだろうと考え、私は火龍の力を大いに利用してその山の頂上へ飛ぶ。
「…うわ、懐かしー。」
頂上には、桜の木がある。
今は初夏で花は咲いていないけれども。