(一)この世界ごと愛したい
明日ハルとるうは、今後の国の方針決定のための会議に出席すると言ってた。
修行は明日朝からやればいい。
「…お、ちゃんといるな?」
布団の中に潜る私に、外から勝手に入ってきたハルが声を掛ける。
そして図々しくも、私のベッドに上がり込み隣に転がる。
「…ここで寝るの?」
「悪いか?」
「別にいいけど。」
ハルはお決まりかのように、私の頭を自分の腕に乗せる。
「リン。」
「…おやすみー。」
何か話そうとしたハルを遮り。
くるっとハルに背を向けて寝ることにした。
「…リン。」
「……。」
言いたいことは何となく分かってる。
「…大丈夫だ。言わねえよ。」
「……っ。」
私を後ろから包み込んだハルは、やっぱり温かくて。
言いたい言葉を飲み込んだハルが、やっぱり優しくて。
でもやっぱり、私の背中越しに伝わってくるハルの想いに胸が痛くなって。
「…ごめん。」
「謝んな。俺の責任でもある。」
ハルはきっと。
『どこにも行かずに、ここにいろ。』と。
私を引き留める言葉を飲み込んだんだろう。