(一)この世界ごと愛したい




本当は分かってるよ。



ただ怖いだけ。



ハルと違って自分の思いを真っ直ぐに私へ投げかけるるうから、ただ目を背けてるだけ。





「…ださいなー、私。」




そして、情けないなー。




そう言えばるうは一週間休むって言ってたけど。一体いつからお休みに入るんだろうか。



そんなことを考えながら、シャワーを浴びて。上がった頃には部屋には二人ともいなくて。ほっと胸を撫で下ろす。





「…これでいい。」



これで、いいんだ。



私はまるで自分に言い聞かせるようにそう呟いて、再び本を開く。





少しずつ、少しずつ。


分からなかった言葉も、読み解いていけるように。




時間をかければ、きっと私の寂しさも溶けていくだろう。




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