(一)この世界ごと愛したい
本を読み漁る内に、そのまま机に突っ伏して眠ってしまった私。
日中の修行の疲れもあるため仕方ない。
そんな寝静まった部屋にやって来たのは、今日はハルではなくるう。
「…ったく、またどこで寝てんだよ。」
私を抱えて、ベッドへ運んでくれて。
そっと布団を掛けて。
「リン…。」
切なく私の名を呼ぶるうも、私と同じ寂しさを感じていることからも。
私は目を逸らしていた。
るうの告白を断り、離れないでほしいという願いさえも叶えてあげられない。
私をずっと支え続けてくれていたるうに、私は何を返してあげられるんだろうか。
傷付けるだけ傷付けて、踏み躙るだけ踏み躙ったるうの心を思うと胸が引き裂かれるような痛みが走るけど。
それでも、立ち止まることが出来ない私を。
もう、許してなんて。
…そんなことも言えないな。