(一)この世界ごと愛したい




「……ちゃん!お姉ちゃんっ!!」


「う…。」



アルに呼ばれて、私は目を覚ます。





「また寝てたの?」


「あ…る。」


「お昼ごはんだよ?お姉ちゃん朝ごはんも食べてなかったから、ちゃんと食べようね?」




正直、食欲なんかない。


身体がなんかまだ熱いし、左腕も痛い。



けど可愛い弟が呼んでいるんだ。姉として行かねばならない。




「…起こしてくれてありがとう、アル。」


「ルイがお兄ちゃんに付きっきりで、お姉ちゃん起こせないもんね!僕がいるから大丈夫だよ!」


「アルは優しいねー。」




出来るだけ、平然と立ち上がる。



ぼーっとする頭を叩き起こし、私はアルと食事を摂るだろう広間を目指す。



ハルとるうはどうせ執務室だろうから、この食事を切り抜けたら部屋にさっさと隠れよう。






「リンまた寝てたのかあ?」




…くそ。


今日に限って、なんでお昼もいるんだ。




既に食卓に座っているハルと、その後ろでお茶を入れているるう。







「…寝不足だって、言ったじゃん。」



< 1,094 / 1,300 >

この作品をシェア

pagetop