(一)この世界ごと愛したい
「……ちゃん!お姉ちゃんっ!!」
「う…。」
アルに呼ばれて、私は目を覚ます。
「また寝てたの?」
「あ…る。」
「お昼ごはんだよ?お姉ちゃん朝ごはんも食べてなかったから、ちゃんと食べようね?」
正直、食欲なんかない。
身体がなんかまだ熱いし、左腕も痛い。
けど可愛い弟が呼んでいるんだ。姉として行かねばならない。
「…起こしてくれてありがとう、アル。」
「ルイがお兄ちゃんに付きっきりで、お姉ちゃん起こせないもんね!僕がいるから大丈夫だよ!」
「アルは優しいねー。」
出来るだけ、平然と立ち上がる。
ぼーっとする頭を叩き起こし、私はアルと食事を摂るだろう広間を目指す。
ハルとるうはどうせ執務室だろうから、この食事を切り抜けたら部屋にさっさと隠れよう。
「リンまた寝てたのかあ?」
…くそ。
今日に限って、なんでお昼もいるんだ。
既に食卓に座っているハルと、その後ろでお茶を入れているるう。
「…寝不足だって、言ったじゃん。」