(一)この世界ごと愛したい
一体、何がどうなってるの。
もう本気でしんどい。
「リン。」
「…もう分かんない。」
「旅行に行こう。」
「…りょ…。」
さ…。
さっぱり分からない!!!
「だから早く熱治せ。」
「え…あの。」
「とにかく待ってろ。」
「いや…ごめん。私もう意味が…。」
そんな私の大混乱を置いて。
るうは、私の部屋から飛び出した。
「え…何これ。」
痛む頭と左腕。
重症なのはたぶん左腕。
それでも今は、このぐるぐると思考を巡らせる私の頭が痛くて。
なのに。
ここ最近ずっと痛かったはずの胸の痛みは消えた。
「…ハルの従者を…やめる。」
るうは確かにそう言ったけど。
現実的にそんなことは出来ないと、私は知っている。でもそんなことはるうが一番分かってるはずで。
…だからそんなことにはきっとならない。
それでも尚。
るうが私の側にいてくれようとしてくれている事実が、その想いが。
「っ…。」
涙が溢れるほど…嬉しかった。