(一)この世界ごと愛したい




私はるうに降ろしてもらった状態のまま。


ベッドに座り込んでいただけだった身体を立ち上がらせる。




「…リン?」




私はるうの手を握る。





「…そっか。」





るうの手を見つめて、一つの考えが浮かぶ。



火龍の力に負けないように、私の気持ちを強く保てる方法が分かったかもしれない。







「ハル。」


「…嫌な予感。」


「もう一回るう貸して。」




ハルは心底嫌そうな顔をしている。





「決まりだな。」


「ルイてめえ…。」


「休み一週間、俺リンと旅行いってくる。」


「旅行っ!?」




そう言えば旅行って言ってた。




「ふざけんな!リンと旅行なんて狡すぎる!俺も行く!!!」


「お前はここ離れるとまずいだろ。」


「掛け合ってくる!待ってろ!!!」




ハルはどこかへ走り出す。


恐らく重役とか文官たちのところだろう。





< 1,100 / 1,300 >

この作品をシェア

pagetop