(一)この世界ごと愛したい
私はるうに降ろしてもらった状態のまま。
ベッドに座り込んでいただけだった身体を立ち上がらせる。
「…リン?」
私はるうの手を握る。
「…そっか。」
るうの手を見つめて、一つの考えが浮かぶ。
火龍の力に負けないように、私の気持ちを強く保てる方法が分かったかもしれない。
「ハル。」
「…嫌な予感。」
「もう一回るう貸して。」
ハルは心底嫌そうな顔をしている。
「決まりだな。」
「ルイてめえ…。」
「休み一週間、俺リンと旅行いってくる。」
「旅行っ!?」
そう言えば旅行って言ってた。
「ふざけんな!リンと旅行なんて狡すぎる!俺も行く!!!」
「お前はここ離れるとまずいだろ。」
「掛け合ってくる!待ってろ!!!」
ハルはどこかへ走り出す。
恐らく重役とか文官たちのところだろう。