(一)この世界ごと愛したい



瞳の色を変えての修行へ。


もし失敗しても雨が降ってたらそこまで燃え広がらないだろうと、冷静になった今は思える。




「ちょっと修行の続きに付き合ってほしいの。私が失敗したら一緒に死ぬことになっちゃうけど。」


「へー。」



か、軽すぎる…!!!




「嘘だと思ってる!?」


「思ってねえよ。」


「じゃあどういう心理なの!?」


「俺はどっちでもいいからな。」




つまり、興味がないってことか?


私のそこそこ重要な局面なんですけど!?





「成功すれば良し。失敗してもお前と死ねるなら寧ろ幸運だな。」


「幸運って…。」


「でも残念ながら、お前が失敗するなんて微塵も思ってねえよ。」


「今朝大いに失敗したんですけど。」




私は包帯ぐるぐるに巻かれた左腕をるうに見せる。





「…無理だと思ったら声掛けるから、この左腕切り落として。」


「とんでもねえこと言ってんなお前。」


「でも正直、声掛ける余裕はないかもしれない。だから判断は任せる。」





私は一息吐いて。


パンっと顔を一回叩く。





「よし、頑張ろう。」


「さっさと終わらせて俺に早く休みをくれ。そして体調悪いんだから終わり次第早く寝ろ。」


「…その通常運転が頼もしいよ。」




私はるうに両手を広げる。






「抱っこして。」


「お前自分の可愛さ分かってんのか。」




< 1,112 / 1,300 >

この作品をシェア

pagetop