(一)この世界ごと愛したい
瞳の色を変えての修行へ。
もし失敗しても雨が降ってたらそこまで燃え広がらないだろうと、冷静になった今は思える。
「ちょっと修行の続きに付き合ってほしいの。私が失敗したら一緒に死ぬことになっちゃうけど。」
「へー。」
か、軽すぎる…!!!
「嘘だと思ってる!?」
「思ってねえよ。」
「じゃあどういう心理なの!?」
「俺はどっちでもいいからな。」
つまり、興味がないってことか?
私のそこそこ重要な局面なんですけど!?
「成功すれば良し。失敗してもお前と死ねるなら寧ろ幸運だな。」
「幸運って…。」
「でも残念ながら、お前が失敗するなんて微塵も思ってねえよ。」
「今朝大いに失敗したんですけど。」
私は包帯ぐるぐるに巻かれた左腕をるうに見せる。
「…無理だと思ったら声掛けるから、この左腕切り落として。」
「とんでもねえこと言ってんなお前。」
「でも正直、声掛ける余裕はないかもしれない。だから判断は任せる。」
私は一息吐いて。
パンっと顔を一回叩く。
「よし、頑張ろう。」
「さっさと終わらせて俺に早く休みをくれ。そして体調悪いんだから終わり次第早く寝ろ。」
「…その通常運転が頼もしいよ。」
私はるうに両手を広げる。
「抱っこして。」
「お前自分の可愛さ分かってんのか。」