(一)この世界ごと愛したい
「…ったく。」
「るうっ!?」
るうが軽々と私を抱き上げる。
別に私歩けない程じゃないんですけど!?
俗に言うお姫様抱っこで部屋へと私を運ぶるうが、あまりに真剣な表情だったので。それ以上何も言えなくなった。
「…にしても、王子に剣なんて向けるなよ。」
「あれは私も反省してる。軽率だったなーと今では思うけど。もう反射で動いちゃって…ごめん。」
「俺のことは守らなくていい。」
…無理を言ってくれる。
るうに剣が向いた時はもうただ、何も考えられなかった。
私にとって、るうはそれほど大切だった。
「実際、俺よりもっと危険そうなのは第三王子だろうけどな。」
「それは確かに。」
エリクが危険な男だということを身を持って体験している私とるうは、どうしたものかと頭を悩ませる。