(一)この世界ごと愛したい



るうは怒っているのか、悲しんでるのか、呆れているのか。


そのどれもが当てはまるような顔をしている。




「陛下と、ハルが、守り続けてきたのは…。」


「…?」


「こういうことにならねえように、あの二人は必死に世の中からお前を隠したんだ。」


「うん?」


「お前を欲しがるのは、セザールだけじゃない。他の大国も動き出す。次はセザールからお前を奪わんと戦が起こるかもしれない。」




そんなこともあるだろうね。


だけど、そうなったらそうなったで私は私のやるべきことを全うするだけの話。






「…私は神様なんかじゃないのにね。」



それでも神の力を手に入れようと、国は争う。



「でも、それもいいかもしれない。その馬鹿げた迷信さえも利用する。」




裁きの鉄槌を与えるために。






「戦神じゃなくて、死神にでもなろうかな。」



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