彼の溺愛の波に乗せられて
ーーーー

「もったいない」

すっかりトリップしていた。

「サーフィンしてた方が楽しいし」

「本当好きよね」

愛莉はそう言っていい男について勝手に熱弁し始めたので放っておいてそのまま送って行った。

私の家は海の近くにあって父や兄たちの影響でずっと趣味でサーフィンをしている。

最近だいぶ暖かくなってきたし次の休みにでもそろそろ行ってみようかな。

そしてその日の夜、私は父親の巧(たくみ)こと"たっくん"に話しかける。

「たっくん、もう海行ける?」

うちはみんな何故か名前呼びだ。
母は沙也加(さやか)で"さっちゃん"。

「今朝、何人か入ってる人いたな」

仕事が終わりテレビを見ながらソファーに座ってビールを飲みながらたっくんは答えた。

たっくんはロン毛で通年浅黒くてまさにサーファーって感じの見た目をしている。

ちなみにうちの両親はこんなでも焼肉屋を営んでいる。
しかもなかなかの人気店ときた。

「たっくんいつ行くの?」

「俺はまだかなー。さっちゃん次第だな。雅はもう行くのか?」

たっくんはさっちゃんと波に乗りたいらしい。
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