彼の溺愛の波に乗せられて
絡められた脚。

伝わる体温。

聞こえる静かな寝息。

全てが心地良い。

凪いだ海にぷかぷか浮いてるみたいに穏やかだ。

そっとまた目を閉じる。

その時もぞっと天寿が動いた。
あ、起きたみたい。

たぶん私を見てる。

ふふふ。

すると頬にキスが振ってきた。

寝てると思ってるんだよね?
なのにキスしてくれた。

あ、今度は頭を撫で始めた。

天寿の手から優しさが溢れ出てる。

「ふふふ」

「あ、起きてた? おはよう」

「おはよう」

振り向いて天寿を見ればチュっとキスが振ってきた。

なんなのこの朝。
初めてちゃんとした恋人と迎えた朝は極上だ。

「寝起きの雅も可愛い」

「言い過ぎ」

「ははは。いや本当にさ。でも何してても可愛いよ。ずっと思ってた」

「そ、そうなの?」

「ああ。普段も威勢よくて可愛い」

そんなまじまじと言われると恥ずかしいぞ。

私は枕にバフっと顔をうずめた。

「あんまり言わないで。恥ずかしいから」

「ククク。そだな。んじゃ黙っとく。でもそう思ってるって忘れんなよ?」

なんて言う。
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