彼の溺愛の波に乗せられて
「俺優しい?」

「優しい」

「雅にだけだよ、こんな風になるの。言ったろ? 俺をこんな風にしてって」

甘い。
この男は甘い。

「私もだよ。天寿にしか懐かないからね。野良猫だから。あ、もう飼い猫なったか」

「ははは。俺のになったって後悔させないくらい甘やかしてやる」

「私をこんな風にしたの、天寿だから」

「やば。今のめっちゃ嬉しいな。もっかい言って」

「やだ」

すると私を仰向けにさせて胸元に顔をうずめギューっと抱きついた天寿は顔を上げて、私を見上げる。

「もっかい言ってよ」

なにこれ!
そんなキュルキュルな目で見上げてきちゃう感じ?
可愛いんだけど!
大型犬か?

「やーだ」

こんな顔でおねだりするみたいに言われたら言ってしまいたくなるけど…

ちょっと面白いから言わない。

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