彼の溺愛の波に乗せられて
「だって電話で…」
「電話?」
私は頷く。
「英語で、愛してるとか、我慢できないとか、結婚したいとか…。会いに行くよとか言ってたじゃん!」
言いながらだんだんと頭に血が上ってくる。
天寿はそれは驚いた顔をして私を見る。
そして目元を手で覆ってしまった。
まさか私に聞かれていたとは思ってもいなかったんだろう。
するとため息を軽くついたあと、覆っていた手を外して少し気まずそうな顔を見せる。
「雅。それ、全部お前の事だよ。親友のマイクと話してたんだ、雅の事。会いたいと言ったのは、親友んちで飼ってる犬に対してだ」
「え?」
「お前は俺が、向こうに恋人でもいると思ったんだな?」
私はコクっと頷く。