彼の溺愛の波に乗せられて
そして俺を奴隷のようにパシる。

なのにひとたび彼氏なんかから電話が来ると、何トーンも声を高くして頬を染めながら話し始めて、こっちは笑いを堪えるのに必死だ。

「あんた、笑わせないでよ!」

なんて八つ当たりまでされて。

こんなのを定期的に日本に帰るたびに見せられて、すっかり俺の女に対しての理想はけちょんけちょんにされた。

多くは求めません。

まさにそんな感じだ。

親父が亡くなってすぐ、実家で寿梨が料理をしてる時に、旦那の前でも猫被ってんのかと聞いたらそのまま包丁で刺されんじゃねぇかと思うほどの形相で睨まれた。

「なわけないでしょ。馬鹿言ってんな。本当の私を好いてくれてるのよ」

なんて最後にはドヤ顔された。

旦那の前でコレなんだ。
旦那すげー。

そう思った。
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