彼の溺愛の波に乗せられて
俺も話しかけられるんだろうか。
なんて心配しながらも彼女は一人で黙々と波に乗っている。

全然見向きもしねぇ。
それならそれでいい。

そして俺は先に海から出て帰ることにした。

砂浜を出てからもやっぱりあの彼女がなんとなく気になる。

少しだけ彼女の波乗りが見たくなった。
そして引き返してみると、彼女が砂浜で車がはまって出れなくなっていた。

一人で頑張ってる。

なんだよまったく。

海外でもよく俺もはまってたし、これはお互い様だ。
こんな事もあろうかと牽引ロープやラダーも積んでるので助けに行く事にした。

車を横につけてとりあえず話しかける。

「大丈夫?」

すると彼女は大きな目で俺をただジッと見るだけで何も答えない。
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