彼の溺愛の波に乗せられて
「兄貴たち?」
「そう。よくここに来てる二人組知らない?」
「…わかる」
「わかる? あれ、私の兄貴たちなの。焼肉屋してる」
「こないだの? 君いたよな?」
「あ、うん。気づいた?」
「そりゃ気づくだろ。何で目そらしたんだよ。見てただろ」
やっぱり気付かれてたか。
「いや、なんか他の女の子と一緒だったし」
「あー。あれ、俺の姉と妹な」
「え? 兄妹だったの!?」
「そうだけど?」
彼は何故かニヤっと笑う。
「何で笑ってんのよ」
私はジトっとした目で見る。
「いーや別に」
彼はまだニヤついている。
調子狂うわー。
「隣にいたのは?」
「あれが妹。とにかくうるせーんだわ。ごめんな」
「いや別に、そこまでじゃなかったよ。私たちも騒いでたし」
愛莉が。