彼の溺愛の波に乗せられて
「あ、そう? 俺、天寿」
ん?
「え? なんて?」
「俺の名前。天寿。君は?」
天寿…
なんか聞いたことある?
「私は雅」
「雅ね。君、上手いよねサーフィン。ずっとしてるのか?」
そう言ってしれーっと私のボードを引っ張って浅瀬に連れて行かれる。
しかも名前教えたのに君のままだし。
「うん。地元だし。昔からずっとしてる。て、天寿さん? も相当上手だよね」
「天寿でいい。まぁ、そうね。それで飯食ってたしな」
「あ、プロ!?」
「元な」
だからか!
聞いたことあったの!
ん!?
天寿!?
「え!? 天寿って海外でしてた人だよね!? なんで辞めちゃったの!?」
すんごい上手くて大会でもバンバン賞取るくらいの人だったはず。
しかもまだ若いよね?