シンデレラのないしょ話 ~悪役令嬢だって恋をする~
姉御(あねご)がいたから、姉御(あねご)がいてくれたから、オレはちゃんと最後まで役を全うしようと思えたんス! 姉御(あねご)がいなかったら、途中(とちゅう)で投げ出して逃げてたかも知れねえっス!」
 
「そう? あんたのお役に立てたなら光栄だわ」

姉御(あねご)は、オレの、あとオレの世代のグリム童話『赤ずきん』の(すく)いの女神っス!感謝してもしきれねえっス」
 
「どういたしまして」

「それで……それでその…………あ、姉御(あねご)は、この後どうするんすか? やっぱり……その……ここをはなれるんスか……?」
 
「そうね、しばらくは色々な世界を見て回ろうと思うの。といっても、結局(けっきょく)童話の世界からは出られないけどね。それでも色々な国を舞台にした色々なお話があるようだから、ちょっと見聞(けんぶん)を広めようと思って」
 
「あ……そ……そうなん……スか…………」

 グリムオオカミは見た目にもわかりやすくガックリと肩を落としてうなだれた。その様子をペローオオカミと私はハラハラしながら見つめる。
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