メールチェッカー 【2】
久々に鳴る夜中の電子音で目覚めたのは、それから二週間後のことだった。
「くそっ!」
苛立ちを吐き捨てて起きあがった徳田は、音が鳴りやまないことに気付く。
「電話……?」
頭を掻きむしり、イライラは最高潮に達する。
少し乱暴に携帯を開くと、ディスプレイに表示されていたのは、見慣れた名前。
ボルテージは更に上がった。
「……ったく、なんなんだよ、こんな時間に!」
『ごめん、もう寝てた?』
「当たり前だろ!もう1時だぞ?
寝てるか寝てないかよりも、夜中に電話なんか掛けてくんなよ!
お前ってさ、本当に非常識なんだよな。いいかげんにしろよ!」