メールチェッカー 【2】
『……昨日も一昨日も。今日ももう三回したけど。
あたし宛に、メールを送った記憶ある?』
ふてくされた貴美香の声に、徳田まで不機嫌になる。
「お前からのメールなんて来てねえよ。
そんなに言うなら、今一旦切って確認するから待ってろ」
貴美香の返事を待たず、徳田は電話を切るとメールボックスを開いて確認した。
やはり、メールは一通も来ていない。
何度も確認した後、興奮したまま電話を折り返した。
「ねえよ。何度も確認したけど。
そっちが間違えて送ってるんじゃないのか」
『そんなわけないでしょ。あんたから来たメールに返信してるんだもの。
ねえ、アドレスとか替えてない?』
「俺がそんな面倒臭いこと、するわけないじゃん」