地雷カプブルー
小6の時の自分が許せない。
いや、そもそもの発端は幼稚園の時からだろう。
俺が輝星を好きにならなければ、独り占めしたいくらい大好きにならなければ……
過去も今も、悪いのは全て俺なんだ。
こんな俺が輝星のそばにいたらダメなんだ。
俺が隣にいたら、また輝星に不幸地獄に突き落とされてしまう。
笑顔が作れずため息が止まらない。
そんな俺のもとに降ってきたのは、穏やかな癒し声だった。
「霞くんは勘違いをしてる。僕はこのやけどの跡が大好きなんだよ」
そんなはずは……
「ただれた肌を見ていると、こんな僕でも霞くんを助けられたんだって嬉しくなる。僕にとっては勲章なの」
たぶん輝星は今、俺を笑顔にするために太陽みたいなキラキラスマイルを輝かせているんだろう。
でもごめん、俺は笑えない。
顔すら上げられない。
太ももにひじを押し込み、合わせた手の平に額をあて、ただただ地面を見つめてしまう。
「そういうところだよ、俺が輝星から離れようと思ったのは」
「そういうところ?」と飛んできたハテナに、俺は頷いた。
俺の罪をなにもわかっていない輝星に、自分の醜さを暴露しなければ。
永遠に縁を切られるくらい嫌われることを覚悟のうえで、俺は言葉を紡ぐ。