うみに溺れる。
あの時と比べれば今の海は最初に出会った時と近い。
海なりに乗り越えようとして、残ったもの同士大切に思いあってるのが分かる。
「京都って言えばやっぱり抹茶でしょ?それに八つ橋も外せないよね!」
「食べ物の事しか考えてないの?」
「まさかぁ!清水寺も楽しみだよ!」
と言って調べて来たであろうスマホの履歴には、
《京都グルメ》
《京都 観光グルメ》
《京都 スイーツ》
などで埋まっていた。
なんというか柳楽達が海に過保護になる理由がなんとなく分かる。
「体重、気にしなよ?」
「うるさ!」
悔しい事に、私は多分海の中で柳楽以上の存在にはなれないだろう。
今まで築いてきた歴史が違うから。
「朱莉と色々回るのめちゃくちゃ楽しみなんだけど」
私が何を言うでもなく、海はこういう事をサラッと言う。
「私も」