うみに溺れる。
あれからあまり眠れないまま2日目が来てしまった。
何事も無かったかのように、空人は同じ班の男子と談笑していて逆に段々と腹が立ってくる。
大体空人はいつも言葉足らずなんだよ。
小さい頃から空人との喧嘩はほぼそれが原因と言っても過言ではない。
「…ちょ、海?大丈夫?」
「何が!」
「めっちゃ怖い顔してるんだけど」
「…ごめん、」
「いや、体調不良とかじゃないんならいいんだけど。人が多いから逸れないようにね」
清水寺に来ている私達はこの人混みのせいで進めないでいた。
他にも修学旅行生が居るのもあるし、元々海外の人も沢山いて気を抜いたら簡単にはぐれそうだった。
そして大体私はそのフラグを回収するタイプの人間である。
「……え、」
気付けば隣にいたはずの朱莉の姿はなく、近くに空人はもちろん、同じ班の人達はいなくなっていた。
「…嘘でしょ」