うみに溺れる。

──── 雫玖、一回忌。


『ぁ……、空人くん。久しぶりね』

『…お久しぶりです』



久しぶりに見たおばさんは以前よりもやせ細っていてやつれていた。


母さんや父さんが雫玖のお母さんと話しているのを横目に、俺は雫玖の部屋がある2階へと上がらせてもらった。

ドアを開けた瞬間に懐かしくなった雫玖の匂いがふわりと匂った。
相変わらず物が少なくて本棚にはCDや漫画なんか1冊もなく、参考書や勉強関係の物ばかり。

でもその本棚の一角にはこの部屋に似合わないカラフルな雑貨が並んでいた。


海から貰ったであろうキーホルダーや小さい頃にお揃いとして買った変なキャラクターのぬいぐるみ。
3人で写った写真。

雫玖にとって俺達が、どれだけ大きな存在だったのかが伝わってくるそれに一気に涙が溢れてしまった。


…海が居なくてよかった。
こんな姿、恥ずかしくて見せられない。



コンコン、と背後でドアをノックする音が聞こえて涙を拭きながら振り返るとおばさんが立っていた。


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