うみに溺れる。
────『似てねぇよ』
困ったように笑う空人の言葉を思い出した。
ぎゅっと握り締めた拳。
手のひらに爪が刺さって痛かった。
僕は父親ではなく母さんに似ているはずなのに母さんは最近、僕の事を見て怯える。
昔、父親を見上げていた時と同じ顔で。
僕の顔色を伺っているようなそんな気もする。
…僕は本当にあいつに似ていない?
実の母親でさえ、僕の顔を見て怯えるというのに。
僕は一度も母さんに手を上げた事なんてない。
怒鳴った事さえもないのに。