女嫌いな年下のおとこのこ
「ありがとう飛鳥くん、私だけじゃ連れて帰るの骨が折れたから」
「いえ、大丈夫です」
「今日は疲れたよね。明日には帰国するし今日は休もうか」
「あ…白河さん、少しだけいいですか」
「ん、なに?」
部屋に戻ろうとしたところを引き止められ、飛鳥の顔を見る。
「今回の出張、連れてきてくれてありがとうございました。すごく勉強になりました」
「ああそんな事。こちらこそ沢山手伝ってもらえて助かったよ」
「…俺、白河さんの役に立てましたか?」
「?そりゃあ勿論」
頼りにしてるよと言うと、少しだけ飛鳥の頬が赤らんだ気がした。
思いの外酔っているのかなと思ったが、顔色はあまり変わらないと言っていた事を思い出し首を傾げる。
「あとその…先程課長が話していた事なんですが」
「課長が…ってパートナーがどうこうって話?」
意外にも話に乗っていたから印象に残っている。
何か思うところがあるのだろうか。
「白河さんはどう思いますか。パートナーが頻繁に残業だったり接待だったりしたら」
「ん〜…私自身が人のこととやかく言えないからなあ。その点では理解がある方だとは思うよ」