女嫌いな年下のおとこのこ
「簡単に口説かれてんじゃねえよこのボケ!お前本当にあいつをフる気あんのか!」
「断ろうとしたんだよ、瑞希くんが先に断っちゃっただけで。それよりあんな口の聞き方したらダメだよ。失礼でしょ?」
「るっせ!あれくらいハッキリ拒否らねえと意味ねえだろが」
「みんながみんな瑞希くんの暴言に耐性がある訳じゃないからね?」
諭すように言えば案の定ガキ扱いするなと更なる物言いが返ってくる。
もう…とため息を吐きながらどちらともなく歩きを始めれば、未だ機嫌の直らない瑞希の顔を伺う。
「そういえばどうして迎えにきてくれたの?」
そう尋ねれば、瑞希は下唇を突き出したまま答える。
「バカ親が乗る電車間違えたっつーから店の時間遅らせた。お前は電話しても出ねえしこっちもとっくに家出て時間持て余してるしで、そんなら会った方が早いと思ったんだよ」
「そっか電車…確かに慣れてないと大変だよね」
「そそっかしいだけだわ」
母に対する呆れで少し気分が落ち着いたのか、瑞希の歩みが少し緩やかになった気がした。