女嫌いな年下のおとこのこ



翌日、夜になかなか寝付けなかった聖の目が覚めたのは昼過ぎだった。

気持ちを切り替えようとシャワーを浴びて自分なりの勝負服を着て気合いを入れ、瑞希に連絡を入れた。

約束の時間に到着するように家を出て思い足取りをなんとか進ませていけば、否が応でも瑞希のマンションが見えてきてしまった。


オートロックのドアの前でチャイムを鳴らせば無言で解除され、そのまま何度か訪れた彼の部屋に向かった。

玄関で招き入れてもらい、ワインに合わせて用意された肉料理を目にした瞬間に色々と吹き飛びそうになったがそれを引き戻す。


「今日もすごく美味しそう」


そう褒めて椅子に腰を下ろせば、間も無くして瑞希もお土産に渡したワインを持って対面に座った。



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