女嫌いな年下のおとこのこ



「お付き合いは出来ても、さすがにキスは無理でしょ?」
「……」


瑞希はポカンと口を開き、そして一瞬時間をおいて「はあああ!?」と近所迷惑になりそうな程声を張り上げた。


「ふざけんなお前!20代健康優良男の性欲ナメんじゃねえぞ!」
「だってキスだよ?粘膜接触だよ?ハグはギリギリできても女性に触れることすら無理な瑞希くんには土台無理な話でしょ」


私は全然気にしないからと手をひらひらとさせて言えば、瑞希は体を震わせて押し黙る。

聖自身、性に対してそれほど興味もないのでこのままプラトニックなお付き合いで十分幸せだった。

大切なのは瑞希と一緒にいられる事なのだから。


未だ言葉を発さない瑞希を気遣って離れようとすれば、ガッと乱暴に両頬を握られた。



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