【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
別れの言葉も間に合わなかったシェスティは、中途半端に上がったところで手を止め、口元をひくつかせていた。
原因と言えば、兄の代わりにそこに立っている男としか思えない。
ちらりと目を向けると、そこには反対側へ顔を向けているカディオがいる。彼の獣耳は、ピリピリとした空気を伝えてくる。
「……威嚇でもした?」
「してない」
カディオがふんっと鼻を鳴らす。
国王夫妻に挨拶をした際、カディオのパートナーなのだから、このまま息子を連れていってはどうかと二人に言われた。
その際、シェスティは、彼も一国の王子でいろいろとあるでしょうからあとでいいです、とズバッと断った。
そうしたらカディオが最悪な機嫌と言わんばかりの低い声で『行く』と、スパッと答えてきたのだ。
虫の居所が悪いようだ。
獣人族はたまに〝威嚇〟という、獣人族が感じる圧を放つらしい。
それは〝血が濃い〟ほど強いものだとか。人族のシェスティには分からないが、つまり今の元同級生が逃げ出したのも、これまでの人たちもカディオの威嚇を感じ取って、本能的に逃げ出したのではないかと思うのだ。
原因と言えば、兄の代わりにそこに立っている男としか思えない。
ちらりと目を向けると、そこには反対側へ顔を向けているカディオがいる。彼の獣耳は、ピリピリとした空気を伝えてくる。
「……威嚇でもした?」
「してない」
カディオがふんっと鼻を鳴らす。
国王夫妻に挨拶をした際、カディオのパートナーなのだから、このまま息子を連れていってはどうかと二人に言われた。
その際、シェスティは、彼も一国の王子でいろいろとあるでしょうからあとでいいです、とズバッと断った。
そうしたらカディオが最悪な機嫌と言わんばかりの低い声で『行く』と、スパッと答えてきたのだ。
虫の居所が悪いようだ。
獣人族はたまに〝威嚇〟という、獣人族が感じる圧を放つらしい。
それは〝血が濃い〟ほど強いものだとか。人族のシェスティには分からないが、つまり今の元同級生が逃げ出したのも、これまでの人たちもカディオの威嚇を感じ取って、本能的に逃げ出したのではないかと思うのだ。