【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
(なんでそんなことするのかしら? 私の挨拶回りに協力する気、あるの?)

 これでは挨拶もままならない。
 隣国とは違い、ここは幼少期から顔を知っている男女の友人たちがいるのだ。帰国したことを喜んでくれている友人たちに挨拶しないと。

「あなたも必要な話し合いとかあるのなら、いってきていいわよ」
「俺はシェスティのパートナーだ」
「…………」

 向こうを指差した途端、カディオが顔を向けてきっぱとり告げてきた。

「あの、パートナーでは別行動はあるわ」
「俺はするつもりはない」
「私の知り合いと仲良くしたいの?」

 もしかしてと確認した途端、カディオが二割増しの顰め面になった。
 シェスティは察して固まる。

「利益のある相手なら」

 これは『仲良くしたくない』と言っているようなものだ。

(カディオの様子がおかしいわ)

 カディオはほとんどくっつきそうなくらいの距離をたもって、ぴったりくっついてくる。
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