【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
両親と歓談を楽しんでいた国王は、やってきたシェスティを見て目を丸くした。王妃もだ。
「シェスティ、いったいどうしたのだね?」
「体調がまだすぐれないみたいで」
「体調」
と呟いた王妃が、真顔のまま扇をバッと顔の下で広げる。
カディオのジャケットを両手で容赦なく掴んで伸ばしていたシェスティは、疑問に思う。
「どうかされましたか?」
「我が息子ながら、こじらせ方が情けなさすぎるわ」
「え? なんですって?」
カディオが急に復活したみたいに「母上!」と叫んで、シェスティは王妃の言葉が聞き取れなかった。焦った彼の顔は、赤い。
「やっぱり体調が万全じゃないのね……休みが必要なら言いなさいよ。あっ、こちらにもドリンクをいただける?」
シェスティは、両親にシャンパンのおかわりを尋ねにきた係の者に、駆け寄る。
その次の瞬間、後ろから引っ張られて、身体が動かなくなった。
「おい待てっ」
「いきなり何するのよっ」
「急に男に近付くな!」
「はぁ? 私はあの頃と違ってレディなんですけど!? 今ここでこけたら失態ものよっ?」
「こけさせるものかっ、俺がいるんだぞっ」
留学する前と同じことをされ、つい当時の感覚が戻って自然と言い合ってしまっていた。
「シェスティ、いったいどうしたのだね?」
「体調がまだすぐれないみたいで」
「体調」
と呟いた王妃が、真顔のまま扇をバッと顔の下で広げる。
カディオのジャケットを両手で容赦なく掴んで伸ばしていたシェスティは、疑問に思う。
「どうかされましたか?」
「我が息子ながら、こじらせ方が情けなさすぎるわ」
「え? なんですって?」
カディオが急に復活したみたいに「母上!」と叫んで、シェスティは王妃の言葉が聞き取れなかった。焦った彼の顔は、赤い。
「やっぱり体調が万全じゃないのね……休みが必要なら言いなさいよ。あっ、こちらにもドリンクをいただける?」
シェスティは、両親にシャンパンのおかわりを尋ねにきた係の者に、駆け寄る。
その次の瞬間、後ろから引っ張られて、身体が動かなくなった。
「おい待てっ」
「いきなり何するのよっ」
「急に男に近付くな!」
「はぁ? 私はあの頃と違ってレディなんですけど!? 今ここでこけたら失態ものよっ?」
「こけさせるものかっ、俺がいるんだぞっ」
留学する前と同じことをされ、つい当時の感覚が戻って自然と言い合ってしまっていた。