【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
ぎゃあぎゃあ騒いでかえって人々の視線を集めてしまったと気付いたのは、近くが静かになっているのを聞いてからだ。
「……も、申し訳ございません。なんでもないんです」
国王夫妻の前で、なんてことをしてしまったのだ。
シェスティが青褪めつつ言うと、すぐそこにいた貴族たちはとくに気にしていないと柔らかな苦笑を返してくる。
王妃がため息をこらえる顔で向こうを見た。
同じく扇を広げた母が素早く父の脇腹を肘でつき、父が慌てて国王に言う。
「えー、うちの娘がすみません……」
「よい。今のは、うちの息子が悪い」
国王が困った顔で、王冠の下を手で軽く撫でつけた。
「まったく、一歩踏み出さないのがじれったいな」
「ほんとよね」
王妃がため息交じりに相槌を打つ。彼女が顎を軽く動かすと、意図を察して侍女が動き、係の者からドリンクを受け取ってカディオに渡す。
(素直に受けったのが気持ち悪いわね)
シェスティは気になった。両親も、揃って彼のほうを見ている。
「……も、申し訳ございません。なんでもないんです」
国王夫妻の前で、なんてことをしてしまったのだ。
シェスティが青褪めつつ言うと、すぐそこにいた貴族たちはとくに気にしていないと柔らかな苦笑を返してくる。
王妃がため息をこらえる顔で向こうを見た。
同じく扇を広げた母が素早く父の脇腹を肘でつき、父が慌てて国王に言う。
「えー、うちの娘がすみません……」
「よい。今のは、うちの息子が悪い」
国王が困った顔で、王冠の下を手で軽く撫でつけた。
「まったく、一歩踏み出さないのがじれったいな」
「ほんとよね」
王妃がため息交じりに相槌を打つ。彼女が顎を軽く動かすと、意図を察して侍女が動き、係の者からドリンクを受け取ってカディオに渡す。
(素直に受けったのが気持ち悪いわね)
シェスティは気になった。両親も、揃って彼のほうを見ている。