【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
「俺は休みません。シェスティが行くならも、同行します」

 いつ復活したのか、カディオがシェスティの隣に立って凛々しい姿勢でそう主張した。

(え、その理由はいったい何?)

 彼は、もしや邪魔をしたいのだろうか。

 ここまでくると、そんなバカみたいな可能性が頭に浮かんでくる。

(仲良くなるため歩み寄られていると思ったけど、それは私の勘違いで、私、まさか地味な嫌がらせをされているとか?)

 そんなシェスティの反応を見て、国王がため息をもらす。

「もうさ、私は諦め気味だよ」
「あなた、この状態の獣人族は、実の親の声も届きませんわ。わたくしたちもそうだったでしょ?」
「厄介な息子だなぁほんと」

 そんなこと、実の息子の前で口にしていていいものだろうか。

 シェスティは両親と一緒に、なんとも言えず見守ってしまった。


 それから国王たちと場所を移動した。その途中で兄が合流し、領地からわざわざ出てきてくれたデリアード公の家族に会った。二人の子供たちはお喋りも上手になっていて、シェスティは微笑ましかった。

 ただ――なぜかカディオがまたおかしなことになった。
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