【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
「だから一番警戒しなくてはならない日だ」
「どうして警戒日になるのよ。あっ、ドリンクをください!」
シェスティはお目当ての飲料を配っている者を見つけ、こっちよと手を振る。
「そういえば、毎年カディオ不機嫌になっていたわね」
「俺がなかなか口にできないのに、行動が起こせるやつが憎たらしくなる……今の俺が情けなさ過ぎるのも自覚しているのに、くそっ、本能が……っ」
急にカディオが額を手に押し付ける。
「大丈夫? 今年はすごく体調が悪そうだものね。はい、飲み物をどうぞ」
ちらりと見てきたカディオが「うっ」と顔を顰める。そして、逡巡の間を置き、大きく息を吐いた。
「……シェスティ、今の俺にワインはまずい」
「気つけで飲んでいたじゃない。頭痛にも効くって」
「いや、これは頭痛では……」
すると国王が肩越しに振り返り、ニヤリとした。
カディオのこめがみに小さく青筋が立つ。
「ほぉ、シェスティが差し出したワインが飲めないのか? これなら私がもらっちゃお――ふげっ」
あろうことかカディオが、やってきた国王の左頬を手で押して、ワイングラスを右手で彼から引き離した。
「どうして警戒日になるのよ。あっ、ドリンクをください!」
シェスティはお目当ての飲料を配っている者を見つけ、こっちよと手を振る。
「そういえば、毎年カディオ不機嫌になっていたわね」
「俺がなかなか口にできないのに、行動が起こせるやつが憎たらしくなる……今の俺が情けなさ過ぎるのも自覚しているのに、くそっ、本能が……っ」
急にカディオが額を手に押し付ける。
「大丈夫? 今年はすごく体調が悪そうだものね。はい、飲み物をどうぞ」
ちらりと見てきたカディオが「うっ」と顔を顰める。そして、逡巡の間を置き、大きく息を吐いた。
「……シェスティ、今の俺にワインはまずい」
「気つけで飲んでいたじゃない。頭痛にも効くって」
「いや、これは頭痛では……」
すると国王が肩越しに振り返り、ニヤリとした。
カディオのこめがみに小さく青筋が立つ。
「ほぉ、シェスティが差し出したワインが飲めないのか? これなら私がもらっちゃお――ふげっ」
あろうことかカディオが、やってきた国王の左頬を手で押して、ワイングラスを右手で彼から引き離した。