【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
「べ、別に、大人になったカディオがかっこいいとかそういうの思ってないしっ」
「そうか。大人になった俺は好みだったのか」
「カディオ!」
調子に乗らないでと怒鳴ろうとしたのに、顔を上げたら、彼は顔の下を片手で覆い目を潤ませていた。
「嬉しい」
「っ」
言葉に出されなくても、分かる。彼は心底嬉しいのだ。
眉間の皺なんてどこにいったのか分からないくらい見事になくて、ぽうっとしている表情は『騎士王子』なんて言葉も浮かばないくらい、美しい一人の男性だった。
それは、シェスティの選択肢も奪うほどの威力がある。
「嫌いじゃなければ、俺と、結婚を前提に婚約してほしい」
その言葉にシェスティの胸が激しく高鳴る。
(命じれば済む話なのに――)
それを、カディオはしないだろうことは、もうシェスティだって理解している。
幼い頃に顔を合わせたあと、結婚話が上がっているという件が彼女の耳に入れられなかったのも、彼自身が何かしらお願いしていたのかもしれない。
「そうか。大人になった俺は好みだったのか」
「カディオ!」
調子に乗らないでと怒鳴ろうとしたのに、顔を上げたら、彼は顔の下を片手で覆い目を潤ませていた。
「嬉しい」
「っ」
言葉に出されなくても、分かる。彼は心底嬉しいのだ。
眉間の皺なんてどこにいったのか分からないくらい見事になくて、ぽうっとしている表情は『騎士王子』なんて言葉も浮かばないくらい、美しい一人の男性だった。
それは、シェスティの選択肢も奪うほどの威力がある。
「嫌いじゃなければ、俺と、結婚を前提に婚約してほしい」
その言葉にシェスティの胸が激しく高鳴る。
(命じれば済む話なのに――)
それを、カディオはしないだろうことは、もうシェスティだって理解している。
幼い頃に顔を合わせたあと、結婚話が上がっているという件が彼女の耳に入れられなかったのも、彼自身が何かしらお願いしていたのかもしれない。