【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
国王がぴんっと獣耳を立てる。
「あ、起床しみたいだな」
「まさか着替えていないなんてことはないわよね?」
王妃が扇を広げ、眉をそっと寄せる。
そんな不安なことを呟かないで欲しい。鍛えた男性が好みとはいえ、さすがにシェスティも異性の肌を見れる自信はない。
起床したら、もう婚約していたのだ。
婚約後の顔合わせだと思ったら、緊張も込み上げる。
(ど、どんな顔して会えばいいのかしら)
今までどんな顔で、どんな態度でカディオと会っていたのか思い出せない――。
「シェスティ!」
それは、風が吹き込んだみたいだった。
名前を呼ばれた時にはカディオが飛び込んできていて、彼がきちんと身だしなみを整えていることにほっとした次の瞬間には、シェスティはソファの前が少し浮くくらいの勢いで、カディオに抱き締められていた。
「カ、カディオ……!?」
「嬉しい、夢じゃないんだな。俺、シェスティの婚約者になれたんだ……!」
王子様の婚約者になったのはシェスティのほうなのだが、シェスティは指摘するのをやめて、小さく微笑んだ。
それだけ彼が、婚約できる日を待ち望んでいたのは感じたから。
「あ、起床しみたいだな」
「まさか着替えていないなんてことはないわよね?」
王妃が扇を広げ、眉をそっと寄せる。
そんな不安なことを呟かないで欲しい。鍛えた男性が好みとはいえ、さすがにシェスティも異性の肌を見れる自信はない。
起床したら、もう婚約していたのだ。
婚約後の顔合わせだと思ったら、緊張も込み上げる。
(ど、どんな顔して会えばいいのかしら)
今までどんな顔で、どんな態度でカディオと会っていたのか思い出せない――。
「シェスティ!」
それは、風が吹き込んだみたいだった。
名前を呼ばれた時にはカディオが飛び込んできていて、彼がきちんと身だしなみを整えていることにほっとした次の瞬間には、シェスティはソファの前が少し浮くくらいの勢いで、カディオに抱き締められていた。
「カ、カディオ……!?」
「嬉しい、夢じゃないんだな。俺、シェスティの婚約者になれたんだ……!」
王子様の婚約者になったのはシェスティのほうなのだが、シェスティは指摘するのをやめて、小さく微笑んだ。
それだけ彼が、婚約できる日を待ち望んでいたのは感じたから。