【電子書籍化決定】改題/犬猿の仲の狼王子から、なぜか求愛されています!?(旧題/関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている)
シェスティは、カディオの左手を引き寄せた。
それは男らしい大きな手だった。剣を握っているためか、少し肌は固い。
指輪をはめている間に、緊張してじわりと汗をかくのに気付いて、なんだか愛おしく感じてしまう。
「これからよろしくね、婚約者様」
婚約者、いう言葉が胸にきたのか、カディオが端正な顔を赤くして、獣耳と尻尾が徐々に立っていく。
ああ、こんなに可愛いのか。
不意に、そんな気持ちがシェスティの胸を貫いてきた。
眉間に皺がない彼は、確かに周りの誰もが分かってしまうくらい、わかりやすいくらいに愛情が丸見えだと思った。
「ああ、今日から俺が君の婚約者だ。――君に、少しでも早く婚約指輪をしてほしくて、つい駆けてしまった」
「っ」
彼がシェスティの左手を取り、うっとりと婚約指輪を見つめる。
「……不意打ちでそんなことを言うのは、やめてほしいわ」
ふっと彼が視線を上げてくる。シェスティの困り果てた赤面を見ると、カディオが金色の目を丸くし、それからふっと微笑をこぼした。
「嫌だ」
それは男らしい大きな手だった。剣を握っているためか、少し肌は固い。
指輪をはめている間に、緊張してじわりと汗をかくのに気付いて、なんだか愛おしく感じてしまう。
「これからよろしくね、婚約者様」
婚約者、いう言葉が胸にきたのか、カディオが端正な顔を赤くして、獣耳と尻尾が徐々に立っていく。
ああ、こんなに可愛いのか。
不意に、そんな気持ちがシェスティの胸を貫いてきた。
眉間に皺がない彼は、確かに周りの誰もが分かってしまうくらい、わかりやすいくらいに愛情が丸見えだと思った。
「ああ、今日から俺が君の婚約者だ。――君に、少しでも早く婚約指輪をしてほしくて、つい駆けてしまった」
「っ」
彼がシェスティの左手を取り、うっとりと婚約指輪を見つめる。
「……不意打ちでそんなことを言うのは、やめてほしいわ」
ふっと彼が視線を上げてくる。シェスティの困り果てた赤面を見ると、カディオが金色の目を丸くし、それからふっと微笑をこぼした。
「嫌だ」