ファンは恋をしないのです
* * *
里依お気に入りのシュークリームは、三澄も気に入ってくれて、あっという間に二人でぺろりとたいらげた。ライブ開始まであと1時間となったところで、三澄は真剣な眼差しで里依を見つめた。
「ライブまであと1時間です、里依さん。僕という素人は何を用意したらいいですか?」
「し、素人じゃなくて本物なのに…!」
「本物ではなくて、声の担当ってだけです。今日は朋希くんたちを応援したいんですけど、何からやりますか?」
「あの、じゃあえっと、私が持ってきたもの、広げてもいいですか?」
「はい、ぜひ!あ、僕も持ってきますね。」
「えっ、ライブグッズ、お持ちなんですか?」
「朋希くんのはね、ありますよ。ご厚意でいただいたものとか、スモハニメンバーで一緒に買ったものとか。」
そう言って、別室にグッズを取りに行く三澄。その間に里依は、今日持ってきたものを一つずつ取り出していた。
「えぇー!すごい!あ、ポーチってそうやって使うんですね。そのケースは何ですか?」
「リングライトが壊れちゃうと困るので、この仕切りがあるタイプが便利なんです。」
「うわぁ、ちゃんとフォーカクは4種類揃ってるし、ライブごとに全部あるんだね。」
「はい。電池も入れ替えてきたのでばっちり光りますよ!」
「朋希くんのもある?」
「はいっ!今回のライブのリングライトは自分で引けたのであります!」
「そっか、リングライトはトレーディングなんだっけ?」
「…そうです。トレーディングってよくない文化ですよね…。」
「欲しいものが欲しい分だけ買えたら、みんなストレスないのになぁって思ってる、実はね。」
「そうですよね!」
三澄が色々と興味をもってくれるのが嬉しくて、つい前のめりになってしまう。前のめりになって、距離が近いということに気付いてはっとする。本当はこんな距離で話していい人じゃないんだということを、定期的に思い出すようにと脳を𠮟りつけた。
「リングライト、指足りないくらい持ってるね。すごい…。」
「…指が足りなくなるくらいライブをやってくれているということ、そのくらい長くコンテンツが続いていること。そういうのが感じれるのがグッズなんですよね。ありすぎたら管理も大変だからほどほどにとは思ってますけど、キラキラ光るものはやっぱりいつでも、胸躍ります。」
里依はそう言って、三澄の方に笑顔を向けた。
里依お気に入りのシュークリームは、三澄も気に入ってくれて、あっという間に二人でぺろりとたいらげた。ライブ開始まであと1時間となったところで、三澄は真剣な眼差しで里依を見つめた。
「ライブまであと1時間です、里依さん。僕という素人は何を用意したらいいですか?」
「し、素人じゃなくて本物なのに…!」
「本物ではなくて、声の担当ってだけです。今日は朋希くんたちを応援したいんですけど、何からやりますか?」
「あの、じゃあえっと、私が持ってきたもの、広げてもいいですか?」
「はい、ぜひ!あ、僕も持ってきますね。」
「えっ、ライブグッズ、お持ちなんですか?」
「朋希くんのはね、ありますよ。ご厚意でいただいたものとか、スモハニメンバーで一緒に買ったものとか。」
そう言って、別室にグッズを取りに行く三澄。その間に里依は、今日持ってきたものを一つずつ取り出していた。
「えぇー!すごい!あ、ポーチってそうやって使うんですね。そのケースは何ですか?」
「リングライトが壊れちゃうと困るので、この仕切りがあるタイプが便利なんです。」
「うわぁ、ちゃんとフォーカクは4種類揃ってるし、ライブごとに全部あるんだね。」
「はい。電池も入れ替えてきたのでばっちり光りますよ!」
「朋希くんのもある?」
「はいっ!今回のライブのリングライトは自分で引けたのであります!」
「そっか、リングライトはトレーディングなんだっけ?」
「…そうです。トレーディングってよくない文化ですよね…。」
「欲しいものが欲しい分だけ買えたら、みんなストレスないのになぁって思ってる、実はね。」
「そうですよね!」
三澄が色々と興味をもってくれるのが嬉しくて、つい前のめりになってしまう。前のめりになって、距離が近いということに気付いてはっとする。本当はこんな距離で話していい人じゃないんだということを、定期的に思い出すようにと脳を𠮟りつけた。
「リングライト、指足りないくらい持ってるね。すごい…。」
「…指が足りなくなるくらいライブをやってくれているということ、そのくらい長くコンテンツが続いていること。そういうのが感じれるのがグッズなんですよね。ありすぎたら管理も大変だからほどほどにとは思ってますけど、キラキラ光るものはやっぱりいつでも、胸躍ります。」
里依はそう言って、三澄の方に笑顔を向けた。