ファンは恋をしないのです
* * *
「おお…本当に人、いない…。」
「平日、本当に空いてるんですね。」
「駐車場にもスムーズに入れたし。」
「はっ!う、運転ありがとうございました!お疲れではないですか?どこかで何か食べてから色々見ます?」
「全然疲れてないよ。大丈夫。でもちょっと、何か食べたいような気もするから、お店あったら見てみよっか。里依さんはお腹空いてる?」
「腹ペコってわけじゃないですけど、それなりには食べれると思います。」
「そっか。じゃあ食べたいものとか気になるもの見つけたら言ってね。俺も言う。」
「はいっ!」
前回の『配信を見る』とは違って、決まった時間に何かをしなければならないわけではない。だから、それ故の緊張はある。
「里依さん?」
「あっ、すみません。その…慣れてないので、変なところがあったら申し訳ないなって思ったらより一層挙動不審に…。」
「慣れてない?何に?」
「えっとその…こうやって男の人と出かけるってことに…です。」
里依がそう言うと、三澄はふわりと笑った。
「俺も全然、慣れてないよ。だからずっと、探り探り。お互い無理しないで、食べたいこととか見たいものとか、やりたいようにやろうよ。何が好きかわからないから、それを知るための今日でしょ?」
「…三澄さん、充分慣れてる感じ、あります。ずっとスマートです。」
「え?」
里依はじっと三澄を見つめて言った。
「ん?どういう目?」
「三澄さんはちゃんとしてていいな…という目です、多分。」
「ちゃんとしてる?」
「はい。落ち着いているし、私みたいに慌ててないというか…目を見て話すのも一苦労って感じがしないというか…。」
「それは多分ね、里依さんに余裕がないからバレてないだけで、俺も結構慌ててるよ。」
「…本当ですか?」
「うん。お互い様なので、そこはあんまり気にしないでね。まだ難しいとは思うんだけど、そんなにたくさん気を遣わないで大丈夫だし、確かに職業はちょっと特殊だけど、里依さんとそんなに変わらない普通の人なので。」
それは本当に三澄の言う通りなのだ。職業こそ特殊だが、それ以外は普通の男の人。里依がその世界に詳しいから余計なものが多く見えるだけで、本当はそうじゃない。それは、三澄という人に近付けば近付くほど感じていた。
「おお…本当に人、いない…。」
「平日、本当に空いてるんですね。」
「駐車場にもスムーズに入れたし。」
「はっ!う、運転ありがとうございました!お疲れではないですか?どこかで何か食べてから色々見ます?」
「全然疲れてないよ。大丈夫。でもちょっと、何か食べたいような気もするから、お店あったら見てみよっか。里依さんはお腹空いてる?」
「腹ペコってわけじゃないですけど、それなりには食べれると思います。」
「そっか。じゃあ食べたいものとか気になるもの見つけたら言ってね。俺も言う。」
「はいっ!」
前回の『配信を見る』とは違って、決まった時間に何かをしなければならないわけではない。だから、それ故の緊張はある。
「里依さん?」
「あっ、すみません。その…慣れてないので、変なところがあったら申し訳ないなって思ったらより一層挙動不審に…。」
「慣れてない?何に?」
「えっとその…こうやって男の人と出かけるってことに…です。」
里依がそう言うと、三澄はふわりと笑った。
「俺も全然、慣れてないよ。だからずっと、探り探り。お互い無理しないで、食べたいこととか見たいものとか、やりたいようにやろうよ。何が好きかわからないから、それを知るための今日でしょ?」
「…三澄さん、充分慣れてる感じ、あります。ずっとスマートです。」
「え?」
里依はじっと三澄を見つめて言った。
「ん?どういう目?」
「三澄さんはちゃんとしてていいな…という目です、多分。」
「ちゃんとしてる?」
「はい。落ち着いているし、私みたいに慌ててないというか…目を見て話すのも一苦労って感じがしないというか…。」
「それは多分ね、里依さんに余裕がないからバレてないだけで、俺も結構慌ててるよ。」
「…本当ですか?」
「うん。お互い様なので、そこはあんまり気にしないでね。まだ難しいとは思うんだけど、そんなにたくさん気を遣わないで大丈夫だし、確かに職業はちょっと特殊だけど、里依さんとそんなに変わらない普通の人なので。」
それは本当に三澄の言う通りなのだ。職業こそ特殊だが、それ以外は普通の男の人。里依がその世界に詳しいから余計なものが多く見えるだけで、本当はそうじゃない。それは、三澄という人に近付けば近付くほど感じていた。