ファンは恋をしないのです
はぁーと深いため息が、里依の耳元で聞こえた。
「里依さんから抱きしめてくれるとかそんなの…全然、考えてないじゃん。もっと先の未来にあることだと思うじゃんか…そんなのさ、いつもの里依さん考えたら…。里依さんはほんと、びっくり箱だね。告白してくれて、抱きしめてもくれる。」
里依はそっと三澄の背中に腕を回しながら口を開いた。
「び、びっくり箱…すみません。驚かせるつもりはあの…なかったんですけど。」
「驚いたけど、全部嬉しいから大丈夫。」
「あの…驚かせたこともそうですが、自分から立ってと言ったのに体重をかけてしまってすみません。でも申し訳ないんですがちょっと…足に力が入らないというか、びりびりしてまして…。もう少しだけ、支えてもらってもいいですか?」
色々と恰好がつかない展開になって、里依の耳はますます赤くなる。それを見つけた三澄は、愛おしそうにふふと笑った。そして、もうすでにない距離が再びできることを許さないとでも言うかのように、強く抱きしめた。
「もう少しだと嫌だな。…ちょっとまだまだ、全然離せない。」
里依が三澄のシャツをぎゅっと掴んだ。それに気付いた三澄は里依の肩に頭を乗せた。
「苦しい?」
「こ、これがその、抱きしめられて苦しいのか、言えた…できたっていう達成感で苦しいのか、ドキドキしすぎて苦しいのかちょっと今、あんまりよくわからなくて…。」
「ん-…全部かなぁ。でもごめん、まだ緩めたくない。これは現実なんだーって噛みしめないと、まだふわふわしてる。現実味がなくて。さっきくれた言葉も、ハグしてくれたことも全部嘘じゃない、現実だってわかってるけど…。ダメだね、もっとって欲が出る。」
里依の耳の近くで、囁くように落ちた最後の言葉に、里依の耳の熱がさらに高まる。また一つ、知らなかった三澄の声を知ってしまった。ファンだった自分が、知り得るはずのない声を。
「里依さんから抱きしめてくれるとかそんなの…全然、考えてないじゃん。もっと先の未来にあることだと思うじゃんか…そんなのさ、いつもの里依さん考えたら…。里依さんはほんと、びっくり箱だね。告白してくれて、抱きしめてもくれる。」
里依はそっと三澄の背中に腕を回しながら口を開いた。
「び、びっくり箱…すみません。驚かせるつもりはあの…なかったんですけど。」
「驚いたけど、全部嬉しいから大丈夫。」
「あの…驚かせたこともそうですが、自分から立ってと言ったのに体重をかけてしまってすみません。でも申し訳ないんですがちょっと…足に力が入らないというか、びりびりしてまして…。もう少しだけ、支えてもらってもいいですか?」
色々と恰好がつかない展開になって、里依の耳はますます赤くなる。それを見つけた三澄は、愛おしそうにふふと笑った。そして、もうすでにない距離が再びできることを許さないとでも言うかのように、強く抱きしめた。
「もう少しだと嫌だな。…ちょっとまだまだ、全然離せない。」
里依が三澄のシャツをぎゅっと掴んだ。それに気付いた三澄は里依の肩に頭を乗せた。
「苦しい?」
「こ、これがその、抱きしめられて苦しいのか、言えた…できたっていう達成感で苦しいのか、ドキドキしすぎて苦しいのかちょっと今、あんまりよくわからなくて…。」
「ん-…全部かなぁ。でもごめん、まだ緩めたくない。これは現実なんだーって噛みしめないと、まだふわふわしてる。現実味がなくて。さっきくれた言葉も、ハグしてくれたことも全部嘘じゃない、現実だってわかってるけど…。ダメだね、もっとって欲が出る。」
里依の耳の近くで、囁くように落ちた最後の言葉に、里依の耳の熱がさらに高まる。また一つ、知らなかった三澄の声を知ってしまった。ファンだった自分が、知り得るはずのない声を。