低温を綴じて、なおさないで
「花火買っておいてくれてありがとう」
「いーえ。一緒に買うのもいいかなって思ったんだけどね、その辺じゃ売ってない気がして」
「そうだよね、わたし考え回ってなくて。ありがと」
太陽が主役の季節は、夜になれば星や月より夜空に咲く花がメインだと勝手に思っている。
手元できらきらと咲く花もまた主役だから、夏はコンビニにもドラッグストアにもいろんなところに売っている。
けれど月や星が主人公の冬は、花火の存在感はちっぽけで陳列台を賑わせない。
わたしから発信した花火なのに、先回りしていてくれたことが嬉しかった。