孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
西の空に濃いオレンジ色の太陽が沈んでいくのを目に、ため息が漏れ出る。
展望デッキの片隅で、私はひとりぼんやりと夕焼けの空を眺めていた。
終業後は、いつもこんなところで道草を食わず真っ直ぐ帰宅する。
家では祖母と、まだ学生の弟妹がふたり待っているからだ。
でも、今日は落ちた気分を家に持ち帰ることになりそうで、一旦クールダウンが必要だと思った。
こんなこと、滅多にないのだけど……。
お昼休憩に入る前、主任に呼び出された。
その理由は、案の定宮崎さんのこと。
プライベートなことに口を出すつもりはないけれど、業務に支障があるようなことが続くのは困ると言われた。
確かに、今日も困っているところに助け舟を出してもらって難を逃れた形だ。
今日だけではなく、少し前から宮崎さんはちょこちょこ空港を利用するたびに私に声をかけてきている。
困ると伝えてもわかってもらえないから、また仕事中に現れて声をかけられたら一体どうしたらいいのか……。
「真白、見つけた」