孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
私を掴む宮崎さんの手が、別の誰かの手によって止められる。
その袖元には金色の四本ライン。
ハッとして見上げた先にあったのは、美しいと言っても過言ではない端整な顔。こんなに近距離で見たことがなく、目を見開いてしまう。
えっ、どうして、こんなところに高坂機長が……⁉
「彼女になにか用でも?」
高坂機長は私を掴む手を剥がしながらじっと宮崎さんを見つめる。その目は冷徹で、容赦ない。
状況が掴めないまま、宮崎さんが私から離れていく。自分の荷物を慌てて持ち、逃げるようにして走り去っていった。
遠ざかっていく宮崎さんを呆然と見つめ、ハッとして高坂機長に目を向ける。
彼もまた、私と同じように宮崎さんを見送っていた。そして私の視線に気づいたようにこちらに顔を見せる。
「今日の日中も同じような光景を目にした。よくあるのか」