孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
自室の片付けがひと段落し、部屋を出て改めて新居を見て回る。
広いリビングダイニングをぐるりと一周し、出てすぐにあるバスルームの扉を開ける。
ホテルライクなダブルシンクのパウダールームは大理石調で、奥に続くバスルームものびのびと入れる広さがある。
私の自室の向かい側にある高坂機長の部屋は扉が開け放たれていて、ちらりと覗いた中にはまだ積まれた段ボールが並んでいた。
部屋の雰囲気は、私の部屋とはまた違ったダーク調のインテリアコーディネートのようだ。
最後に、リビングダイニングから入れる部屋の扉を開く。
大きなガラス戸の向こうはリビングと同じバルコニーの景色が望める間取り。
その部屋の中には、大きなベッドがひとつ。ダブルサイズ以上のものだ。
周囲には必要があれば夫婦として振る舞うということ。プライベートな空間では、別に夫婦でいる必要はきっとない。
でも、もしこの夫婦として生活している家に誰かが訪問したら……。
そして、もし寝室を見る機会があったとしたら……。
新婚夫婦が別々に寝ているのかと心配される。もしくは、偽装結婚だとバレるきっかけになったりなんて可能性もあるかもしれない。
そこまで考えれば、この寝室は用意周到ということだ。