孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~


「噂話にも参加しない。なんなら俺のことも知らなそうなところが良かった」

「えっ? いや、高坂機長のことはちゃんと知ってましたよ!」

「いや、知ってはいたかもしれないけどな。認知的な程度では」


 慌てて弁解した私を高坂機長はまたくすっと笑う。

 認知的な程度って……。


「そんなことないですよ。私の同僚はみんな高坂機長のことを話してきますし、一日に一回は誰かしらから名前は聞いてますから」

「でも、君から話題は出したことはないだろ?」

「私から……? そうですね、ないです」


 今度は食事の手を止め、肩を揺らしてくっくっと笑う高坂機長。

 そんなに面白いことを言っただろうか。


「つまり、そういうところを気に入ったということ」


 要するに、私が高坂機長の話題で盛り上がらないからということらしい。

 全くもってよくわからない。

 だって、自分に興味がある相手の方が、もっと協力してくれるだろうし、話もスムーズにいくはずなのに。

< 64 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop