孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
「噂話にも参加しない。なんなら俺のことも知らなそうなところが良かった」
「えっ? いや、高坂機長のことはちゃんと知ってましたよ!」
「いや、知ってはいたかもしれないけどな。認知的な程度では」
慌てて弁解した私を高坂機長はまたくすっと笑う。
認知的な程度って……。
「そんなことないですよ。私の同僚はみんな高坂機長のことを話してきますし、一日に一回は誰かしらから名前は聞いてますから」
「でも、君から話題は出したことはないだろ?」
「私から……? そうですね、ないです」
今度は食事の手を止め、肩を揺らしてくっくっと笑う高坂機長。
そんなに面白いことを言っただろうか。
「つまり、そういうところを気に入ったということ」
要するに、私が高坂機長の話題で盛り上がらないからということらしい。
全くもってよくわからない。
だって、自分に興味がある相手の方が、もっと協力してくれるだろうし、話もスムーズにいくはずなのに。