孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
呼び方?
「もう夫婦としてやっていくんだ、〝高坂機長〟はおかしいだろう」
「あ……」
確かに。嘘の関係が速攻でバレてしまう。
「下の名前で呼ぶようにしよう。俺も、三森さんはやめて、真白と呼ぶ」
初めて下の名前で呼ばれて不覚にもドキッとしてしまう。同時に、私の下の名前を知っていたんだと驚く。
「では、私は……遥さんと呼びます」
「慣れるように普段からそう呼んでくれ。いざという時にボロが出たらまずいからな」
「そうですね」
話が一旦落ち着き、食事の続きをし始める。
遥さんは私の作ったパスタとスープをきれいに完食してくれ、また「美味かった」と感想を述べてくれた。
「あの、もうひとつ訊きたいことがありました」
食事を終え、食器を下げようと立ち上がったところに声をかける。
寝室の件を聞けていなかった。
「なんだ」
「寝室の件、なんですが……」
ちらり、とリビングから繋がる扉に目を向ける。
「形として、あのような寝室があると解釈しているんですが、自分の寝床の用意をしてこなかったもので……」
「自分の寝床? 別に、普通にあのベッドでお互いに眠ればいいだろ」
「え?」
それは、あのひとつのベッドで一緒に寝るということ?