孤高なパイロットはウブな偽り妻を溺愛攻略中~ニセ婚夫婦!?~
「いや、それは、いろいろな意味で問題がありませんか?」
「問題? 俺が君を襲うだとか、もしくは君が俺を襲うだとか」
「えっ、いや、違っ」
さらっとすごいことを言われて動揺を露わにしてしまう。
顔まで熱くなってきた私を、遥さんはくっと笑ってキッチンに入っていった。
「俺は今のところその気はない。君も俺に対してその気がなければ、そういった間違いは起こらないだろうから大丈夫だ」
そういう言われ方をしてしまうと、もうそれ以上返す言葉が出てこない。
「そ、そうですね……」
ひとりでぐるぐる悩んでいたこともあっさりと解決され拍子抜けする。
「あ、デザートがあるので、今出します」
再びダイニングテーブルに戻ってきた遥さんと入れ替わるようにしてキッチンに向かう。
冷蔵庫の扉を開け、扉に隠れるようにして「ふう」と息をついた。
今までの〝高坂機長〟イメージ、クールでどちらかというと口数が少なそうなイメージを持っていた。
だけど、ふたを開けてみればずばずば物を言うタイプの人だし、ちょっと俺様気質⁉
接してみないとわからないものだ。
冷やしておいたぶどうゼリーはいい感じに出来上がっていて、スプーンを添えてダイニングテーブルへと運ぶ。
「デザート付きなんてフルコースだな」
遥さんはそんなことを言いながら椅子に座り直した。